平成28年 卯月 Dr.長嶋の医療コラム 

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医療コラム

平成28年 卯月 Dr.長嶋の医療コラム

先月に引き続き今月も動脈硬化です。何故起きるのかについて考えてみます。

日中は暖かいのに 朝晩は肌寒い日があったりと、気温の変化が激しい今日この頃ですが、皆様お変わりございませんか? くれぐれも体調管理にはお気をつけ下さい。

 前月は 動脈硬化によって 動脈が狭窄を起こしたり、閉塞してしまう事により、いろいろな症状を起こすことを理解して頂けたかと思いますが、今月は その動脈硬化が何故起きるのかについて考えてみましょう。

 動脈は血液が流れる管です。その管を流れる血液の成分と、動脈の壁の異常が重なる等して 動脈硬化は進みます。
 一説によれば 『 30歳を超えれば皆誰しも動脈硬化が始まる。』 と言われています。
 その原因については解明されていませんが、絶えず勢いのよい血流によって起こる動脈の壁 ( 一番内側にあり血流が直接あたる内膜 ) の内皮細胞の損傷に関係があると言われています。内皮細胞の損傷は、動脈の曲線部分や分岐している付近に 多く起こります。激しい運動をしたり 血圧の変化等によっても細胞の損傷は起こるとされています。その内皮細胞の壊れたところから 血液成分が内膜にまで浸みこんでいく事により、それが 次第に動脈硬化となってゆくのです。
 血液成分には 赤血球 ・ 白血球 ・ 血小板等がありますが、このうち血小板が滲み込むことが 動脈硬化の主因とされています。
 この血小板は 血液を固まらせる成分を持っています。これが内皮の傷ついた部分と付着し固まる事で、血栓という血の塊をつくります。その塊が壁に付着して次第に大きくなる事で、血管を細くしてしまうのです。
 更に血管の壁の中に入って、内膜と中膜との傷害をつくり出すと動脈硬化をどんどん進行させます。
 結果として狭心症、心筋梗塞、脳血栓、脳梗塞、脳卒中、或いは 最近有名になった解離性大動脈瘤や腫瘤型動脈瘤を形成したり、下肢に多い閉塞性動脈硬化症や内臓血管の閉塞など多種多彩な病気をつくり出します。
 いずれも 命に係わるような病気ばかりです。

 それでは この動脈硬化を防ぐにはどうしたらよいかを次月考えてみたいと思います。
 今までの説明からおわかりのように、動脈の壁の問題と血液成分の問題との両面が係わってきます。とにかく自分の体調管理をするためには 自身の心構えをしっかりと作ることがまずは第一と考えます!

  どうか お体ご自愛ください



  • POSTED at 2016年04月14日 (木)