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看護部より

北斗わかば病院看護部の目指すもの
北斗わかば病院 副院長 市川 美江子

 私たちには、開院以来、変わらずに取り組み続けてきた3つの目標があります。

● 医療依存度の高い患者様、神経難病の患者様が安心して療養できる病院となる。

● 充実したリハビリテーションを提供し自宅へ退院するための支援ができる。

● 清潔で臭いがない、快適な療養環境を提供する。


 この目標を達成するために、日々努力をしております。

 医療依存度の高い患者様、神経難病患者様の受け入れに関しては、人工呼吸器を装着された患者様の長期療養を担うという取り組みを開院から一貫して継続してまいりました。現在も20名を超える人工呼吸器装着患者様が安定して長期の療養生活を送ってらっしゃいます。それ以外にも、医療処置が多く自宅での介護負担が大きい患者様や神経難病を患い専門性の高い医療的管理を必要とする患者様を多数受け入れ、県西部地域での療養病院としての役割を担っております。

 リハビリテーションにつきましては、難病患者のリハビリテーションに精通したセラピストと週に1回の多職種カンファレンスを開催し、連携を密にすることで退院支援に積極的に取り組んでいます。医療療養病床としては先駆的に退院支援に取り組み、病棟にも担当者を配置することで、現在退院支援加算1を算定しております。

 清潔な療養環境につきましても、患者様の日々の暮らしの質を重視し、週に3回の入浴と日に3回の口腔ケアを継続しております。


 私が、副院長として、看護部門の責任者として日々取り組んでいることをお話させていただきます。

  • (1) 看護師の専門性の追求、介護士のスキルアップ
     看護師は医療の専門職であり、医師数の少ない医療療養病床において医学的管理の多くを担っています。そうした中で難病看護や医療依存度が高い慢性疾患患者の看護についての学習に力を入れております。難病看護としては、日本難病看護学会認定の難病看護師の育成に取り組み、昨年度も1名が合格いたしました。人工呼吸器装着等の医療依存度の高い慢性疾患患者の看護についても、定期的に院外からスペシャリスト(専門看護師、認定看護師)を招き、研修会を開催することでレベルアップを図っています。介護士については、介護主任がリーダーシップをとれるように、継続的に院外研修へ参加するように計画し、院内でも月に1回の学習会の場を設けています。
  • (2) 倫理観の醸成
     神経難病は、現代の医学では根治することのない疾患であり、その療養過程は多くの症状と向き合い、治療方針の選択を繰り返すものです。経管栄養を導入するのか否か、気管切開をするか否か、人工呼吸器を装着するか否か。そうした長期の療養において、患者様本人とご家族様に十分な情報提供が行われた上での自己決定は、大変重要であり、患者様にとって必ず保障されなくてはいけないと私たちは考えています。患者様とご家族が納得して治療方針を選択していけるように、サポートする私たち医療スタッフは高い倫理観を持ち、常に患者様とご家族様の支援者でありたいと思います。
  • (3) 3. 働き続けられる職場づくり~ワークライフバランス~
     働き続けられる職場を作る為に、シンプルに「残業なし」を達成しています。さらに多様な勤務形態を設定することで、子育て中でもセカンドキャリアでも大学院への通学中でも、自身のライフスタイルを守りつつ、仕事ができるように取り組んでいます。離職率は3%台で毎年推移しており、キャリアを積んだ経験豊かなスタッフが、北斗わかば病院看護部の誇りです。

平成29年7月25日
北斗わかば病院 副院長
市川 美江子

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