北斗わかば祭に寄せて エピソード集 2階病棟 より 

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お知らせ

北斗わかば祭に寄せて エピソード集 2階病棟 より

13時開会なのに12時に病院へ到着したら、 既にたくさんの人で賑わっていました。
焼きそば、 たこ焼き、 フランクフルト、 綿菓子にお汁粉、 わらび餅・・・・・・
病棟に行くとAさんが手を挙げて行きたいと意思表示。 会場に着くと、 焼きそばを食べたいと持ちに行く。 すぐに食べ始めて『エプロンください。 』というが、 ないという返事にタオルを膝において少しこぼしていたが美味しそうに食べていた。 途中で用事がないか声掛けに行くと、 『気にしないでゆっくり楽しんでください。 』と反対に気をつかわれた。 Bさんは『焼きそばが食べたい!』と、 イベントには参加せず真っ直ぐに売店に行き、 焼きそばとフランクフルトを食べておられた。
いよいよ開会だ。 ブラスバンドが始まった。 見ていたCさんDさんの顔がゆがみ、 泣き顔になっている。 感極まったようだ。 思わず私達まで涙が出てきそうになった。 Eさんも真剣な顔つきで聞いている。 ブラスバンドが終わり、 子供のダンスが始まるとFさんが大きな口を開けて泣いているのか笑っているのか・・・・・・。 でも感激しているのは伝わってきた。 北斗わかば祭終了後に息子さん達とそのことを話して盛り上がった。

スタッフが客席に売店のものを持って来て『食べますか?』と声を掛けている。 3階病棟のGさんがすぐそばにいて『食べます!』と手を出していた息子さんが軽く静止していたがとても印象的だった。 Hさんのご主人から、 『うちのが食べるものはありますか?!』と聞かれたので、 綿菓子があるからと持ちに行った。 子供達が数人順番待ちをしていたので、 内緒で裏から手をまわし少しだけ作って貰った。 もう少し何かないかと探し、 お汁粉があったので、 病棟でとろみをつけて持参した。 Hさんは泣きながら、 綿菓子を食べていた。 お汁粉はあまり食べなかったとの事だった。 お汁粉の量を半分に減らしたものをIさんに持っていき見せると、 食べたいというのでつぶれた小豆1つと餡子の汁を少し口に入れてあげた。 拝んでいた。 3階病棟の患者様が奥様に車椅子を押してもらい会場に来ていた。 和太鼓を見ていたが、 1階フロアーへ降りて来たときには目を瞑り反応が乏しかったのが、 病棟へ戻るときにはしっかりと目を開けていて、 奥様は『こんなに生き生きとした反応は初めて!』と喜んでおられた。

終わり頃、 たこ焼きを持って、 お母様とイベントを見ていたJさんに声を掛けると、 ニコッとして右手を出したのでたこ焼きを渡すと、 ゆっくりと美味しそうに食べられた。 Kさんの奥様が『久し振りに笑ってくれました。 あんまり喜んでくれるので、 私涙が出てきました。 嬉しくて』と話された。 Lさんは外出していた為、 祭りに参加が出来なかったけれど、 焼きそばの好きな事を覚えていた職員が、 床頭台に置いておいたら、 『すごく嬉しかったよ♪』と。

北浜中の和太鼓が終わり『太鼓を叩いてみて下さい。』と患者様の所を回っていた。 Mさんの所に来ると、 『いやいや』と言いながら拒否してみせたが、 その後恥ずかしそうに笑って太鼓を叩いていた。

北部中の吹奏楽が終わり、 他の患者様が病棟へ帰るのを見てNさんも動き始めたが、 この後もまだ出し物があることを伝えると『まだやるの?見てていい?』と笑顔で答えた。

以上まだまだあると思いますが、 このくらいにしておきます。
ナイチンゲールは看護覚書の中で、 患者に与える害の一つに≪変化のない事≫を挙げているますが、 まさに“北斗わかば祭”は、 変化が乏しい入院生活の中で、 日々の生活に≪変化≫を与えてくれたのだと感じました。



  • POSTED at 2012年11月15日 (木)