ワークライフバランス 伊東事務長インタビュー 

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ワークライフバランス

北斗わかば病院は、ワークライフバランスに取り組んでいます。

~1人1人の患者さまに、1人1人の職員に、優しい病院を目指して~

北斗わかば病院 伊東事務長 インタビュー

H25年度より、北斗わかば病院はワークライフバランスに取り組み始めました。今日は、当院の伊東康男事務長に、ワークライフバランスについて考えていることをお話しいただきます。

  • HP「今日は、北斗わかば病院の経営を支える事務部門トップの伊東事務長さんにお話を伺います。テーマは『ワークライフバランス』です。伊東事務長さんは、病院事務職としての経験を豊富にお持ちで、医療職の働き方を管理する立場でもおられた方ですよね?この数十年の看護師の労働条件の変化に対応する運用面での経験についても、今日はお話をうかがっていきたいと思います。よろしくお願いします。」
  • 伊東事務長(以下事務長)「私はね、最初、『今年度、当院の看護部がワークライフバランスの取り組みを始める、それに参加してほしい』と市川看護部長から声をかけられたんですよ。趣旨を聞いたら、なるほどと思う事もあって。参加することで自分の意見もいろいろと話す機会もあったしよかったね。委員はみんなよく考えて活動してくれていると思うし。私自身も病院の事務部門として働いて、ずっと医療現場で働く人を見てきた立場としては感じてきたこともあったからね。」
  • HP「医療職の労働を管理してきた立場で、事務長さんが感じてきたことはどのようなことなんですか?」
  • 事務長「そもそも、夜間勤務がある職業において『働くこと』と『充実した人生を送ること』をバランスよく調整するって難しいと私自身は感じていますね。休みが不規則になったり、健康管理が大変だったり。暦の通りに休む職業と比べて、勤務シフトに組み込まれて休むタイミングが一定しない職業ではいろいろと調整しなくてはいけないことがあると思っています。」
  • HP「そうですね。私も交代勤務をしてきた経験がありますから、睡眠時間のとり方の工夫が必要だったり、休みが勤務表が出るまで決まらなくて私用の調整が必要だったりと、事務長さんのお話は、身に沁みますね。」
  • 事務長「最近では女医さんが増えてきたけど、以前は医師は圧倒的に男が多くてね。それに対して同じように交代勤務の職業人の代表が看護師。少しずつ社会は変わり始めているけれど、今でもやっぱり子供を産んで育てることに対しての役割の多くは女性が担っているのが現実で。保育園に入れないってテレビで怒っているのはみんな女性。結局、一般家庭での家事や育児は女性が頑張ってるんだよね。そうなると、夜勤に出てくる看護師さんは家で夕食の準備をしたり子供の世話をしたり、と既に家庭での夕方から夜にかけての役割を果たして職場に出勤しているんだろうな、と思うんだよね。それから、長い長い夜勤を働き、患者さんの朝の無事を見届けて家路に就く。自己管理だけじゃなくて、家族の管理もしながら、自分の人生の楽しみを考えていくことって、私としては至難の業だと感じるね。」
  • HP「事務長さんは、そうした看護師の姿を間近でずっと見てこられたからこそ、背負っている苦労を理解されているんですね。」
  • 事務長「そうだねえ。苦労話はたくさん聞いてきたからねぇ(笑)。もちろん、子供さんが大きくなっていくし、間近で大変な思いをしているのを見ている家族からの理解や協力が深まっていくことはあるんだろうし、そうした周囲の人たちからの応援で頑張れることもたくさんあるとは思うけれど、それでもそこまでの道のりに何年もの月日が費やされていることだろうから。そうなると家族だけじゃなくて、雇用先つまり病院や上司、同僚の協力や援助がどれだけ提供されるかってことが、仕事を続けていくために欠かせないんだろうなと。」
  • HP「そうですね・・・困ったときに上司が『わかったわ、休みにしましょう』と休暇をくれたり、体調が悪いときに『いいよ、夜勤代わるよ』と申し出てくれた同僚の支えは大きかったですからね。もちろん、使える制度について相談に乗ってくれる総務課の方やら・・・」
  • 事務長「私はね、常に病院の事務部門として労務管理をしてきたから、夜間勤務手当や法令順守の休日は手当していた。それでもね、今考えると看護師さんの生活の充実にまで心配りができていたかどうか・・・ちょっと自信がないね(笑)。でも、今は時代が刻々と変化して、子育てしづらい日本社会の状況が少子化を招いて、大変なことになってきている。高齢者を支えたくても、支える世代の人口が減ってしまってね。そうなると、子育て世代をきちんと制度で支えて、働き続けることを応援していかないと。もちろん、増加している高齢者を介護する世代にも配慮が必要だと思うしね。医師はもちろんだけど、看護師さんが元気で優しくて温かい対応をしてくれることは患者さんにとって本当に大切なことだから。看護師さんが元気で笑顔でいられるように、我々はサポートしたいね。病院は、そうした看護師の頑張りを支えるように、優しく温かい職場を提供できるように考えていくのが必要。それでなければ、患者さんに心地よい療養を提供する為に、24時間の交代勤務に就いている看護師に報いることができないと思うから。」
  • HP「今日は、いろいろとありがとうございました。事務長さんの看護師さんへの思いやりと、温かいお人柄が伝わるいいお話でした。これからも、私たち医療職の労働環境の改善についてのサポートをよろしくお願いします。」


  • POSTED at 2014年02月06日 (木)