令和元年 皐月 Dr.長嶋の医療コラム 

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医療コラム

令和元年 皐月 Dr.長嶋の医療コラム

今月は 「働き方改革」についてお話をします。

皇室典範特例法に基づき天皇陛下が皇位を退かれるのに伴い、例年にない長期のゴールデンウィークとなりました。

 風薫る五月桜の花は散ってしまいましたが、鈴蘭や牡丹、芍薬に躑躅と次々に開花していくこの季節、皆様 如何お過ごしでしょうか !?

 【 働き方改革 】 という言葉を日常生活の中でよく耳にするようになりました。

 その中でも 気になっているのが “ 医師の働き方改革 ” についてです。

 医師の長時間勤務が問題として取り上げられるその影に、医師の過労死という問題が見え隠れしています。

 ですので理解はできます。けれども ・ ・ ・ ・ ・ と 私のような高齢の医師は何か割り切れないものが残るんですね。

 私は外科医として長年にわたり働いてきました。昔の外科医の世界は 一年先輩の医師は絶対的上司であり、部長職の先生は神様という世界です。

 恐れ多いそんな先輩方から外科手術のコツを教わり、手技を盗み自分の 「 技 」 を向上させてゆきましたし、患者様の手術後の状態等を昼夜観察しながら、どのように対処したらよいのかを教えて貰い、育ったものです。当然の事ですがそこには時間に関する制約は存在しません。時間という感覚は薄れ、なくなっていったものです。  

 でも、その中で患者様からの信頼が得られ、ナースからも信頼されるようになって、漸く 一人前の外科医に育ってゆくものでした。

 働き方改革で長時間労働を是正し、当直の回数を減らして医師も人間らしい生活を送れるようにしたいという理屈は分かります。そうなれば医師の人としての生活は守られますし、医師にとっても働きやすくなるはずです。

 その場合、患者様からの信頼度はどうなるのでしょうか ?!日常の診療の中で信頼を得られればよいのでしょうが ・ ・ ・ (/ω\)

 医師への信頼は 困っているその時、緊急時に頼れるか否かではないでしょうか !!

 そういう時にこそ的確な判断をし、しっかりとしたアドバイスをしてあげる事が信頼に繋がるものでしょう。普段から患者様との繋がりを大事にし、その方の人格を尊重しながら話し合うことが必要です。

 そういう世の中であって欲しいと思います。

 

 今回は現在強く感じていることを書かせていただきました (*^-^*)




  • POSTED at 2019年05月14日 (火)