令和2年 霜月 わかばコラム 

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医療コラム

令和2年 霜月 わかばコラム

『リモート面会一考』

『リモート面会一考』

新型コロナウイルスが流行した2020年も、残すところ2か月となっております。
今年は感染予防に右往左往した一年となりそうですね。オリンピックは中止となり、海外からのお客様も激減し、日本の経済も大きな打撃を受けております。

長嶋名誉院長が本コラムを勇退され、今月から院内の様々なスタッフが執筆を担当します。どうぞ、お付き合いくださいませ。


コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、北斗わかば病院では、8月からリモート面会を導入しました。面会制限が続き、「家族の顔が見たい」「声が聞きたい」というご要望にお応えする形で始まりました。
多くのご家族様に利用していただき、現在も運用されております。今回はこのリモート面会について、感じたことを書きます。

「リモート面会よりも、会って話す方がいい」というのが大半のご意見かと思いますが、今回のリモート面会では、様々な発見がありました。

1つ目は『ペットに会えたこと』です。
愛犬、愛猫・・・自宅で可愛がっていたペットに長く会っていない、と言う患者様が多く、今回のリモート面会で、画面いっぱいに写った可愛いペットに、顔をくしゃくしゃにして喜んでいた方が何人もいらっしゃいました。ペットは家族同然の存在ですが、病院は立ち入りができません。リモートならではの光景でした。

2つ目に「久しぶりに自宅の周辺を見ることができたこと」です。
ご家族がスマホを片手に、外に出て家の周りを歩いて患者様に見せてくれました。近所の風景、一生懸命に手をかけていた庭木の様子、収穫を楽しみにしていた田んぼや畑の実り・・・それを目にした患者様は、本当に嬉しそうに何度もうなずいてらっしゃいました。
他にも、ご家族がスマホを仏壇まで運び、患者様が画面越しにお参りしたり、とご家族が工夫して患者様が見たいこと、知りたいことに応えてくださり、傍で見ている私共も、心が熱くなる時間でした。

コロナウイルスで面会ができなくなって仕方なく導入したはずのリモート面会でしたが、そこには今まで気づかなかった楽しさや嬉しさがありました。今後も、様々な制限や不便が続きそうですが、制限や不便の先にある幸せを見つけられるようにしたいものです。

文責 K



  • POSTED at 2020年11月20日 (金)