わかば通信 2024年2月号 

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わかば通信

わかば通信 2024年2月号

作業療法士

リハビリテーション部、作業療法士の亀久保江士です。
私は15年前に北斗わかば病院に入職しました。病院が開設されて数年が経過した頃でした。新人として入職し現在に至るので、北斗わかば病院の生え抜き職員としては、まずまずのキャリアを歩んできている人物かもしれません。
もう15年、まだ15年、様々な捉え方ができると思いますが、振り返ってみると、あっという間であったという感覚です。ここでの仕事を通していろいろな出会いや別れがあり、ハッピーな出来事も思い悩むことも、様々な経験をさせていただき、人として、療法士として、日々成長させてもらっています。

私の職業は作業療法士(OT)です。「作業」を扱う専門家であり、「作業」に着目しながらリハビリテーションを展開しています。
それでは、その「作業」とは何でしょうか。
一般的には何かを製作することや機械を操作すること、などと捉えられることが多いですが、作業療法士が扱う「作業」の意味は少し違います。
私たち作業療法士が扱う「作業」には、食べたり、入浴したり、仕事をしたり、遊んだり、買い物をしたり、料理をしたり、などと人の日常生活に関わる全ての活動が含まれます。怪我や病気、障害によって、それらの作業を行なうことが難しくなっている人を対象に、作業療法士がリハビリテーションのプログラムを作り、練習をしたり、環境を工夫したり、活動への参加を促していく、これが作業療法です。そして、一人一人の大切な作業が実現でき、自分らしく生活できることを目標に支援を続けています。

最近私は、作業の一つである「遊び」に関心を持っています。
作業療法での「遊び」は趣味活動と捉えてもらうと分かりやすいと思います。趣味活動や自分にとって楽しめる活動が行なえている状態は、より良い生活、豊かな人生にとって重要なポイントです。そのような考えから、一つの取り組みとして、数年前に病院内で麻雀クラブを立ち上げ、興味関心をもっていただいた患者様に参加をしてもらっています。月に一度、スケジュールを組み、会場をセッティングし、十数人のクラブ会員様と麻雀を楽しんでいます。
患者様の状態は様々であるため、ご自分でできる方もいれば、担当療法士とタッグを組んで協力しながら取り組まれている方もいらっしゃいます。麻雀に参加している時のみなさんの表情は真剣で、独特な空気感がありますが、勝負が決まると一気に緊張がほぐれます。

当院の作業療法部門のスローガンは「患者様の生活に彩りを!」です。今後もクラブ活動の幅を拡大したり、いろいろなアイデアを出して、多くの場面で生活を彩っていきたいと考えています。
怪我や病気により生活の場が自宅から病院になったとしても、患者様がリハビリテーションを通じて、笑顔で楽しく過ごしていけるよう、これからも全力でサポートをしていきます。 


  • POSTED at 2024年02月01日 (木)